こんにちは。あかねです。
ようやく涼しくなってきましたね。
さて、先日スーパーに買い物に行った時の出来事です。スーパーの入り口のあたりで、お母さんと一緒に買い物に来ていた3~4才くらいの小さな女の子に、すれ違いざまに「おねえしゃ~ん」と、声をかけられたのです。さすがにもう「おねえしゃん」と呼ばれる年ではない。おそらく、顔の三分の二はマスクで覆われていたため年齢不詳だったのか、あるいはその子は大人の女の人のことをみんなそう呼ぶのか。いずれにしても勘違いか間違いであるのは明らかなのですが、一瞬うれしかった自分がいて、でもそれがちょっと恥ずかしくて、思わず「エヘヘ」と笑いながらすれ違ったのでした。
「お姉さん」と最後に呼ばれたのはいつだったのか。もう何年も、いや何十年も前のこと。なんだか懐かしい響きでした。
こういうとき、一瞬「え?私?」って思う自分がいて、でもすぐに「いやいや。そんなわけないでしょ!」と、ツッコミを入れる自分がいる。そういえば、前にも同じような事があったのを思い出しました。
今からちょうど1年くらい前のこと。私は離婚後に住む場所の候補地の一つであった、ある海辺の小さな町に、周辺調査に出かけました。駅周辺はどの程度ひらけているか、生活するのに必要な環境が整っているのか。ひととおり見てまわった後、最後に海を見てから帰ろうかなと思い、海の方向へ向かって歩いて行きました。海の少し手前で、道がちょっと上り坂になっていて、それを越えると海に出られそうだったので、坂を上っていくと、ちょうど坂を上がりきったところにバイクが止まっていて、傍らに、息子たちと同じ年代くらいの若い男の子が、海の方を向いて立っていました。
その日はとても天気がよく、海、空を背景にしたバイクと男の子の後ろ姿は、まるでCMかドラマのワンシーンのようでした。絵になる光景だなあ、と思いながらその横を通り過ぎ、さらに進むと、その道は海へは抜けられずに行き止まりになっていました。仕方なく来た道を引き返し、再び先ほどのバイクと男の子の横を通り過ぎようとしたときのこと。その男の子がこう言ったのです。
「キレイですね!・・・
そう、この時も私はあつかましくも一瞬、え?私?と思ってしまったのですが、当然このセリフには続きがあります。
そう、彼はこう言ったのです。
「キレイですね!海!」
「え?あ、そうですねぇ・・・」
そう、キレイなのは「海」。これが仮に私に向けられた言葉なら、何らかの詐欺を疑ったほうがいいかも知れません。彼はバイクで旅をしている途中ということでした。
「この辺の方ですか?」
「い、いえ、このあたりに越してこようかなあと思って。ちょっと辺りを見てまわっていたんです。」
「そうなんですか!へえ、いいじゃないですか!このあたり、いいと思いますよ!」
といったような会話をしたと思うのですが、とにかく私は一瞬「え?私?」と思ってしまった事を見抜かれたんじゃないかと恥ずかしくて、「じゃあこれで」と、そそくさとその場を後にしたのでした。
どうやら私の頭の中には、わずかなほめ言葉も逃さないセンサーが内臓されているのかも知れません。後から思い出すと、勘違いする自分が恥ずかしいのだけど何かおかしくて、自分でも笑っちゃいます。
この類の「幸せな」というよりは「おめでたい」勘違いは、きっとこれからもあると思うので、その時はまたご報告しますね。