50代で離婚して。

             お一人様の、気ままな日々。                                                              

お墓の引っ越し。 ~心情編~

こんにちは。あかねです。

先日、母方の実家の、お墓の引っ越し作業を終えました。

長年お世話になったお寺の墓地を墓じまいし、永代供養墓の霊園へ「樹木葬」としてお骨を移すことにしたのです。

理由としては

・後継者がいない

・物理的にこれ以上お骨の収納が困難

・高齢者のお墓参りが困難

・金銭的な負担

が上げられます。

 

実家のお墓に最初に入ったのは、今から60年近く前に若くして交通事故で亡くなった母の弟、つまり私の叔父でした。当時は亡くなった人はお寺の墓地に埋葬されるのが一般的な時代でしたから、祖父母はお寺の裏山にお墓を建て、やがては祖父母もそのお墓に眠りました。

お寺の裏山はけっこうな急斜面。道も途中までしか整備されておらず、お盆の暑い時期などは登って行くのも大変です。だいぶ前から母は「もう上がれない」と言っていました。そして斜面に無理に作ってある、うちのお墓へ通じる細い通路には柵もないので、うっかり足をすべらせれば下の人様のお墓の方へ転がり落ちてしまいます。高齢者がお参りするのは危険が伴います。大事には至りませんでしたが、母はお墓参りを終えて斜面を下っているとき、何度か転んだこともありました。

そんな諸々の理由もあり、以前から、「もうお寺を辞めよう」ということにはなったものの、母が前のご住職と同級生だったというご縁もあり、なかなか切り出せないままでした。

正直私は、母にはこの件を解決できないだろうと思っていましたので、後に私と弟でやらなければいけないことと考えていました。

しかし。

母は何としても自分の代で、お寺とのお付き合いを終わらせる、という強い意志があったようです。それは、残された私や弟には迷惑をかけたくないという思いと、お世話になったお寺にも、自分自身でけじめをつけたいという一心からだったと思います。

お寺とのお付き合いって、けっこう大変なのですが、それについてはまた別記事で触れたいと思います。

 

「霊園の見学に行きたいから、一緒に行ってくれる?」

夏の始め頃見学に行ったその場所は、実家からも私の家からもほど近い高台にある、

とても心地よい場所。母はここが一目で気に入った様子でした。

「樹木葬」として与えられた場所(区画)に遺骨を納め、30年後に合祀されます。

お骨を納める場所にはプレートがあり、そこに名前やメッセージ、絵柄などが自由に刻めます(一部有料)。もちろんその場所には自由にお参りもできて、お花やお線香も供えることができます。新しくできたばかりということもあり、霊園全体が常にきれいに維持管理されており、お墓周りが草茫々になる心配もありません。(お寺の時はすぐ横が竹藪で、うちのお墓の敷地内にタケノコが生えてきたこともありました。)

 

先週日曜日。

長年お世話になったお寺に、叔父と祖父母の遺骨を引き取りに行きました。

遺骨を移動させるにあたり、「改葬許可申請書」というものをお寺に書いてもらう必要がありましたが、それは事前に母が難なく済ませてくれました。

本堂に入ると、祭壇に白い薄布に包まれた3人の骨壺が安置されていました。

さらに、持ち込んだ位牌も並べていただき、最後の供養の読経をしていただきました。(よくよく聞いていたら、ご住職は父の病気平癒のことも拝んでくださっていました)

2代目のご住職も先代同様、朗々とした耳に心地よい響きの読経です。私は子供の頃からこのお寺で幾度も読経を耳にしていますが、ここのご住職ほどの美しい読経を、他に聞いたことがありません。

読経を終え、最後にご住職から、

「時代の流れとともに供養の形が変わっていくことは、仕方のないことです。どうか皆様もお体を大切になさり、お元気でいてくださいね。」

というお言葉をいただきました。

そのあと少し、世間話や長寿だった(101歳)祖母の思い出話などしたあと、お寺を後にしました。

叔父の法要、祖父母の葬儀。このお寺には本当に本当にお世話になりました。本堂のお香の香りやご住職の読経。もうここに来ることはないのだなと思うと、心の奥底から込み上げてくるものがあり、涙がこぼれそうでした。

私は大好きだった祖母の骨壺を、この日のために用意したきれいな濃紺のふろしきに包んでしっかりと胸に抱き、弟の運転する車へと運びました。

「おばあちゃん、これから新しいきれいなお墓に引っ越しだよ。」

そうしてお寺からお骨を引き取り、私たちは次の埋葬場所となる霊園に向かいました。

 

そして。

霊園に遺骨と位牌を預け、私達家族がすべきことのすべての手続きや工程はすべて完了しました。

遺骨はパウダー状に再加工されたのち、筒状の容器に納められ、プレートの下に納骨されます。位牌はお炊き上げしていただけます。

家から位牌を持ち出す前日、母は枕元に位牌を並べて眠ったそうです。

 

お骨の加工には2ヵ月ほどかかるそうで、実際にはまだすべてが完了したわけではないのですが、加工したお骨の埋葬を霊園のほうでしていただいた後に、連絡がくることになっています。

おそくとも12月には埋葬も終え、お参りができるということです。

 

お墓に関する考え方はさまざまだと思います。

今ではお墓も多様化の時代になりました。

私は、あまり「お墓」というものにこだわりはありません。

自身亡き後は、地球の一部に還れればいいかな~、くらいの感覚です。

少し前までは海洋散骨がいいなぁなんて思っていたのだけど、結局海にいても、水蒸気になり雲になり雨になり、土に沁み込んで、川に流れてまた海に・・・

「大河の一滴」じゃないれど、まぁ、そういうことなら、自然に還るのならどこからでもいいのかなとも思ったりします。

でも本当はね、そよそよと心地よく吹く、柔らかな風になりたい。

どうしたら、なれるんだろう。

 

さて。

今回はお墓の引っ越しの、主に心情的な面を書きましたが、

手続きや手順など、もうちょっとリアルな面もまたいつか記事にしたいと思っています。

 

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